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仕事への意欲を高める3つの「不」の解消

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こんにちは。今日は「仕事への意欲を高める3つの『不』の解消」というテーマでお話させていただきたいと思っています。

これまでの経験に基づく主観的なお話ですので、様々ご意見あるかと思いますが、予めご容赦いただければと思います。

今回のお話は「人材開発」の本質のお話だと思っています。先日投稿した以下ブログでも少し触れましたが、日本特有の人事制度により、多くの企業で人材開発・人材育成が「自社のルールに従ってもらうための研修」「自社で必要となる能力をつける研修」になっていると感じています。

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つまり、「人材開発」ではなく、単なる「(自社のための)能力開発」になっているのではないかと。

本来、「人材開発」とは「一人一人の働く意欲と成長を引き出し、その結果によって、パフォーマンスを向上させること」だと思っています。

そのためには、これからお話する3つの「不」を解消する必要があり、管理職も人事も、もちろん働く人本人も、それを理解していることが重要だと思います。

本日のお話がお読みいただいたみなさんに少しでもお役に立てば幸いです。

 

目次

1.3つの「不」とは?

前置きが長かったので、早速、本題のお話をさせていただこうと思います。

3つの「不」とはずばり、

  • 過去不信
  • 現在不満
  • 未来不安

と考えています。

「過去不信」とは、仕事の中での失敗や挫折などで自信を失っている状態です。誰しも一度は経験すると思いますが、仕事への意欲を高めるためには、できるだけ早く自信を取り戻す必要があり、同時に簡単に折れない心をつくる必要があります。

「現在不満」とは、今の仕事に意味を見いだせず、やる気、モチベーションを失っている状態です。仕事への意欲がわかない一番の原因かもしれません。逆にこれを解決すれば仕事への意欲が高まり、自律的成長を期待することができます。

「未来不安」とは、将来に対する漠然とした不安から今の仕事に集中できない状態です。特段何かやりたいことがあるわけでもなく、ただ「このままで大丈夫だろうか?」という思考のループに入っています。それを解きほぐす必要があります。

どうでしょうか?ご自身で当てはまるものはありますか?また管理職や人事の方々はこのような状態の従業員を目にすることはないでしょうか?

もしいらしたら、その状態で「仕事に集中しろ」「もっと勉強しろ」「成果を出せ」といっても、良い結果は生まれません。なんとなくイメージできると思います。

良い結果、良い成果を求めるならば、この3つの「不」を解消することが先決で、それこそが、私は「人材開発・人材育成」であると思っています。

更に、この3つの「不」は1回で解消されるものではないので、継続的に、一人一人の状態(レベル)に合わせて行われるべきだと考えます。

そして、いわゆる「能力開発」はこれと並行して、その人のレベルに合わせて行われるべきであり、一律で行うと、逆効果になりかねません。

では、どうやって、解消するのでしょうか?次にその概略をお話したいと思います。

2.3つの「不」の解消法

「過去不信」については「強み活用による自信回復とレジリエンスの強化」ということが効果的だと考えています。

強みについては、以前お伝えした「自分の強みを活かす」を参考にしていただきたいのですが、要は「自分らしくでき、よいパフォーマンスを出せること」です。そして、これも以前お伝えした「心が折れたときの対処法」でお話したように「その強みを理解して、小さくてもいいので成功体験する」ことが自信回復につながります。

また、「レジリエンスの強化」ということについては、詳細は長くなりますので、別の機会にしますが、簡単に説明しますと「強みを理解して、自分で自信を高めつつ、辛い体験から教訓を学び、次の辛い体験に備えることで、どんな逆境にも折れない心をつくる」というものです。

oshigoto-bu.hatenablog.com

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「現在不満」については「ジョブクラフティングによるモチベーション向上」が効果的であると考えています。

「ジョブクラフティング」についても詳細は別の機会でお話したいと思いますが、要は「やらされ感を払拭し、働きがいをつくる技術」ということになります。

仕事の意味を見失っている人に「やる気を出せ」といっても出るものではありません。自ら意味を理解し、自ら働きがいを持つことで、初めて仕事への意欲が高まるのです。

そのためには、周りの人が話を聞いてあげることが重要です。特に、過去のモチベーションが高かった経験などを聞き出すことで、今の状況に置き換え、どうやってモチベーションを高められるかを納得するまで考えさせる必要があります。

このあたりは本来であれば、カウンセラーやコーチといった専門家にお願いしたほうがよいのですが、いずれにしても、前向きな話をする相手をつくることが先決ですね。

「未来不安」については「キャリアコンサルティングによるキャリアデザイン」が効果的であると考えています。

キャリアデザインについても、冒頭で紹介した「キャリアって何だろう」というブログでお話させていただいていますが、「これまでのキャリア(人生すべて)を振り返り、その上でキャリアビジョン(将来像)を設定し、現状とのギャップからキャリアプラン(目標と計画)を考え、キャリアデザイン(主体的に設計)していく」ことで、未来への漠然とした不安を払拭させるということになります。

こちらもプロであるキャリアコンサルタントに相談するのがよいのですが、厚労省などのガイドラインもありますので、それらを参考に、話を聞いて、自ら考えることができるような環境を整えることが大事かと思います。

3.まとめ

いかがだったでしょうか?今日はどちらかというと管理職や人事の方向けの話となりましたが、そうでない方も含め「仕事への意欲を高める方法」をご理解いただけましたら幸いです。

もう一度整理しますと、仕事への意欲は、3つの「不」が影響しており、それぞれ、

  • 過去不信:強み活用による自信回復とレジリエンスの強化
  • 現在不満:ジョブクラフティングによるモチベーション向上
  • 未来不安:キャリアコンサルティングによるキャリアデザイン

によって解消することができる。ということでした。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。