お仕事部ヘッドコーチ

お仕事にまつわる様々な悩みを解決するヒント!

個人BCPを考えるための3つのポイント

f:id:oshigoto-bu:20200720091806p:plain

こんにちは。皆さんはBCP(事業継続計画)という言葉をご存知でしょうか?

BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。

要は「緊急事態でも会社が維持できるよう普段から計画立てておく」というものです。詳細については、中小企業庁に分かりやすい指針まで出ているので、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか?

www.chusho.meti.go.jp

さて、本題の「個人BCP」についてですが、こちらは私の造語となります。会社が考えるBCPではなく、個人にとってのBCP、つまり、「緊急事態が自分に起きることを想定して、仕事や生活を維持するために普段から考えておくこと」ということです。

「自分に起きる緊急事態」とはなんでしょうか?

  • 突然の天災により仕事に行けなくなる
  • 突然の病気により仕事に行けなくなる
  • 親の介護、家族の病気で仕事に行けなくなる
  • 会社が突然なくなり仕事がなくなる
  • 会社でトラブルに巻き込まれ急に辞めざるを得なくなる

などなど、考えれば意外とあるような気がします。

公的保険や民間保険で守られているものもあると思いますし、会社がフォローしてくれるものもあると思います。しかし、最後は「自分の身は自分で守る」しかありません。

私の経験から普段考えておいた方がよいと思われる3つをご紹介したいと思います。

もっとあるかもしれませんし、これら以外のものの方が重要という方もいるかもしれません。いずれにしても、皆さんにとって、こうしたことを考えるきっかけとなりましたら幸いです。

 

目次

 

まずは資金繰りを考える

やはり何といっても「お金」ですね。基本的な話ですが、「毎月何にどのくらい使っているか」「現在の預貯金がどのくらいあるのか」把握されていますでしょうか?

突然仕事がなくなり、収入が断たれたとき、普段意識していないような「カード払い」や「引き落とし」になっているものが重くのしかかったりもします。光熱費、通信費、住居費、また、たまにしか請求されないもの、何かの会員費、税金、保険など。

普段から把握して、当然不要なものは見直し、また何かあった時にはどこを落とすかを平時から考えておくことが必要です。

そして、最低限どのくらいの収入が必要かということも合わせて知っておくことが良いかと思います。

日本FP協会にツール一式がありますので、こういったものを使ってみてもいいですね。

www.jafp.or.jp

 

退職・再就職のための準備

なんらかの理由で「仕事はできるけど、現在の会社に行けなくなった」とき、近くの会社だったり、時短ができる会社だったり、いずれにしても別の会社に行かざるを得ないという事態も考えられます。

そうなったときに重要なのは「いかに素早く再就職をするか」ということです。

もちろん会社都合であれば、失業保険が待期期間満了後(7日経過後)から支給されるので、ある程度時間をかけて仕事を探せますが、自己都合であれば、3か月近くの給付制限がありますし、そもそも失業保険がでない場合もあります(失業保険の給付要件を満たしていない場合)。

先に述べた自己の資金繰りとの兼ね合いになってきますが、資金がなくなる前に仕事を探さなくてはなりません。

そのときに重要になってくるのは「履歴書・職務経歴書」です。

再就職にあたって、いきなりこれを書くのは結構しんどかったりします。緊急事態で色々考えなければいけないときに、自分の過去を振り返って、まとめるというのは労力がいります。また、「面接のことまで考えて」となると、更にハードルが上がります。

ですので、予め書いて置き、「定期的に更新する」ことがよいと思います。

それから失業保険の話をしましたが、健康保険や公的年金など退職・再就職にあたってはいくつかの手続きが必要になります。

これらも何か起きた時に、その手順を調べるのは案外面倒なものです。また手続きそのものに時間がかかるものもありますので、平時のときに、どういう法律があり、プロセスはどういうものなのかということを理解しておくとよいでしょう。

 

独立を視野に入れた能力磨き

緊急事態の内容にもよりますが、最終手段は「会社に属さず自分で稼ぐ」ということも考えておく必要があるかもしれません。

将来「独立」することを目指している人であれば、それほど違和感がないと思いますが、「できる限り今の会社にいて、あわよくば定年まで勤めて退職金をがっぽりもらう」ということを想定している人にとって、この事態になったときのことを考えると、顔面蒼白ものだと思います。

独立といっても色々あると思いますが、サラリーマンが急になれるものではないです。そもそもどんな仕事をするのか?顧客はいるのか?どのように稼ぐのか?こういった基本的なことだけでも準備のための時間が必要であり、ましてや緊急事態が起きている最中に考えるのは至難の業です。

そのため、普段から「独立のための能力磨き」が必要かと思います。

自分の「強み」を活かして、どんな仕事ができるのか?顧客を得るためにはどのようなアプローチが必要なのか?そして、足りない部分については、どのようにして埋めていくべきか?ということを考え、日々少しずつでもよいので実行していく。この積み重ねが最後に自分を守ることになると思います。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?「個人BCP」について少し整理しますと、

  • まずは資金繰りを考える
  • 退職・再就職のための準備
  • 独立を視野に入れた能力磨き

となります。

報道でもよく言われていますが、昨今は本当に災害が多いですね。地震、豪雨、感染症、ここ10年だけ見ても我々の予想をはるかに超えるような事態が起きています。

それに伴って、仕事も働き方も大きく変わってきています。

私自身の経験からも結局最後は「自分の身は自分で守る」しかありません。

今回のお話が皆さんの一助になりましたら幸いです。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。