転職を決める前に考えるべき唯一のこと
こんにちは。今日は「転職を決める前に考えるべき唯一のこと」をテーマにお伝えしたいと思います。
世の中にはいくつか考えるべきことがうたわれていますが、私の経験上、考えるべきことはただ1点のみでよいのではないかと思っています。
逆に色々なことを考え過ぎて、それぞれが平均になると、結果として「失敗した」と後で後悔する羽目になります。これも私の経験上の話です。
転職が当たり前の時代になったからこそ、事前にしっかり考えておきたいですよね。
目次
転職は「過去の経験から」ではない
これまでの「経験を活かして」転職をするというのは王道かと思いますが、だったら今の会社のままでもいいですよね?
スタートラインはここだと思います。以前キャリアに関するブログで「キャリアはこれまでの人生そのもの。自分が歩んできた足跡。」という話をしました。
転職とは、字のごとく「職を転じる」わけですから、「これまでと方向を変える」ために行うべきものです。つまり、「過去」ではなく「未来」を見ないといけないということになります。
年収・業種・職種も関係ない
ですから、これまでの「年収・業種・職種」ということを気にしてはいけないのです。
ちょっと言い過ぎのような気がしますが、私の経験上、
- これまでの経験を活かせる仕事
- これまでの年収を維持もしくは上がる仕事
- 結果として、同じ業種・職種ですぐに成果が上がる仕事
を選んだ結果、必ずと言っていいほど入った後に後悔します。その後悔というのは「前の会社の方が良かった」というものです。
先ほど「転職」の字の話をしましたが、付け加えるならば、「転職」は「転社」つまり「会社を転じる」のではなく、「職(仕事)を転じる」ということなのです。
転職を決める前に考えるべきは「未来」のみ
転職を成功させる、つまり「転職してよかった!」と思うためには、「自分の未来」つまり、「将来の人生につながるものか?」ということだけを考えればよいのです。
これがマッチしていると、多少の困難でも苦にはなりません。また、過去を振り返って「あの時の方が良かった」ということも考えなくなります。
ここが一番重要で、転職後にモチベーションが一番落ちるのは、仕事でも人間関係でもなく、「前の会社の方がよかった」と思う気持ちなのです。
当然ですが、モチベーションが落ちれば、パフォーマンスも低下します。成果も上がらなくなり、より仕事や人間関係が苦しくなり、結局、また転職を考えてしまうという悪循環になってしまいます。
「未来」の定義とは?
では、どのように「未来」を考えればよいのでしょうか?
そもそも、「未来」って何を指していると思いますか?5年後?10年後?15年後?漠然と「未来」というと、よくわからないですよね。
以前、社内でキャリアコンサルティングをしたとき、若手社員(20代から30代前半)に「将来はどうなっていたいか?」という話を聞きました。
多くの社員は、5年後までは明確に答えられました。しかし、その先になるとあやふやで、かつ「では、そうなれたとしたら、あなたはそこで何をしたいですか?」という質問に関しては、ほぼ答えられませんでした。
「未来」とは、5年でも10年でもなく、死ぬまでの人生を考えるということだと思っています。また、そのときに「何をしていたいのか?」ということが重要なのです。
「未来」を考える方法(ライフキャリアレインボー)
「未来」を考える一つのツールに「ライフキャリアレインボー(ライフキャリアの虹)」というものがあります。
出典:文部科学省「高等学校キャリア教育の手引き」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/11/04/1312817_05.pdf
詳細はまた別の機会にお話したいと思いますが、簡単に説明しますと、
「自分の人生には8種類のライフロール、つまり『役割』があり、それぞれ、子ども、学生、労働者(職業人)、配偶者、家庭人、親、余暇人、市民となる。人生そのときで、この『役割』の割合が変わる」
ということです。
上図はライフキャリアレインボーの一例となりますが、例えば、小学校に上がるまでは「子ども」という役割が100%ですが、小学校に上がると「子ども」の役割が減って、「学生」という役割が出てきます。
同様に見ていくと、22歳前後で「労働者」という役割がでてきたり、25歳前後で「家庭人」という役割がでてきています。つまり結婚したということですね。
ライフキャリアレインボーを作成してみる
「未来」を考えるために、この「ライフキャリアレインボー」を作成してみるのです。実際に書くときには以下のような縦型で、それぞれの役割を色別にし、各年齢での役割の合計が100%となるようにすれば、書きやすいと思います。Excelなどを使えば簡単に作れますね。
過去から現在については、これまでのことですからすぐに書けると思います。問題はその先、「未来」についてです。書こうと思うと意外と書けないものです。
もちろん、仕事をどうするかを第一に考えると思いますが、一方で、「子育てをどうするのか?」「親の介護はどうするのか?」「セカンドキャリアのための勉強をどうするのか?」を考えると、「ん??」となると思います。
本来「転職」はこれらを踏まえて、「将来どうなっていたいのか?そこで何をしたいのか?だから今、転職するのか?」ということを考えてやるべきなのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?ちょっと極端な話だったかもしれませんが、本質はついているのではないかと思っています。本日の話を少し整理しますと、
- 転職で考えるべきは「過去」ではなく「未来」
- 「未来」とは、死ぬまでの人生を考えるということ
- 「未来」を考えるために、「ライフキャリアレインボー」を作成してみる
- その上で「将来どうなっていたいのか?そこで何をしたいのか?だから今、転職するのか?」を考える
ということでした。
転職がしやすくなったとはいいますが、まだまだ人生の一大イベントには変わりません。転職をした場合、少なからず、何かしらの後悔というものはでてきますが、未来を見据えたものであれば、無駄だったということには決してならないと思います。
転職を考えている方の一助になりましたら幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。